2014年2月6日 木曜日 警報音、異臭、そして避難

労働記

 汚染水タンクの雨どい取付け工事に割振られた。

 登録センターに着き、出入口の中に入ると警報音が鳴っている。点検か誤作動と思い、そのまま中に進むと、人が集まっていてちょっとした騒ぎになっていた。
「臭いがする」
そこにいた岩崎工業の佐久間さんが言った。岩崎工業は開進総建の下請け会社で、佐久間さんは、がっしりとした体付きをしていて、職人気質な感じの40代と思われる男だ。
 状況がわからないので、とりあえず着替えを済ませる。1階のトイレ付近の扉に人が集まっていたので、そこに近寄ると、プラスチックを燃やしたような異臭が漂ってきた。扉の前の床にはキムタオルがたくさん敷いてあり、それが濡れている。水が漏れているようだ。
 集まっていた人を見ると、登録センターを管理している百田製作所の作業員もいたし、他の元請けの作業員もいた。避難のことを話している人がいたが、指示や誘導をしている人はいない。

 ここにいても意味がないので、OUAの休憩部屋に行き、電気ポットの給水や現場に行く準備を行なう。それから少しすると、百田製作所の作業員と思われる男が来て、避難するように指示した。 

登録センターには出入口が2つある。
①作業前と作業後に使用する出入口
 装備:自分の服、不織布マスク、綿手袋、
    入退域管理棟に配備してある移動用の靴と靴カバー

②現場に行く時と現場から戻ってきた時に使用する出入口
 装備:タイベック、全面マスクなどの防塵マスク、綿手袋+ゴム手袋2重、
    作業用の靴

 タイベックを着て、全面マスクを被り、自分の荷物を持って、①の出入口から出た。靴は、移動用のものに靴カバーをした状態だ。装備がちぐはぐだ。荷物はOUAのバスの座席に置いた。

 登録センターには戻れないので、そのまま、現場で作業することになった。それには作業用の靴が必要なので、②の出入口にいる百田製作所の作業員に、その靴を取ってもらう。自分の靴を持って②から出ればよかったと後悔したが、出口の指示がなかったし、慌てていたのでどうしようもない。だが、避難訓練でもやっていれば違っただろう。

 その頃になって、班長の見浦さんが登録センターにやって来た。彼は肝心な時にいなかったのだ。
 それから少しして、現場に行く体制が整うと、H6タンクエリアに行って作業を始める。

 作業が終わり、登録センターに着くと、中に入れるようになっていたが、出入口は外まで人が並んでいる。登録センターに入ったが、荷物はOUAのバスに載せたままだったので、再び外に出て、荷物を取りに行くはめになった。

 午後5時30分ごろ終業。残業で内作をしたので遅くなった。

 火は出なかったが、余計な負担が加わり、大変な1日だった。
・作業員の避難訓練が必要ではないのか
・避難指示の仕方に改善が必要ではないのか
・避難指示が遅かったのではないか
・報道機関は、このことを報じるだろうか。
 報じるとしたら、どこまで報じるだろうか

そんな疑問が湧いた日になった。

被ばく線量 0.08mSv
現場での作業時間 午前10時~午後1時10分

参照:福島第一原子力発電所の状況 平成26年2月7日 東京電力株式会社
ここには避難のことは書かれていませんでした。

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