2015年7月26日 日曜日 身体汚染したままで退域

 今日も既設アルプスの点検手入れ工事に割振られた。

 共沈タンクでの作業があったので、その放射線管理を行なう。汚染水は主に吸着塔で処理されるが、その前にマグネシウムやカルシウムなどを取り除く。その取り除く設備の一部が共沈タンクだ。

 作業は、点検手入れそのものではなく、事前の準備がメイン。作業員は足場材を移動したり、設置されている鉛遮蔽マットを取外していた。私は共沈タンクやその付近の線量当量率を測ったり、汚染の確認をした。

 現場から登録センターに戻ると、供給ポンプの点検手入れ作業をしていた業者の作業員が何人も身体汚染していた。どうやらカッパ(アノラックか透湿性防水スーツ)を脱いだ後で、ゴミを捨てたらしい。身体汚染を防ぐために、タイベックの上にカッパを着ているのに、脱いだあとで作業したのでは意味がない。全体の打合せでも「カッパ脱いだら作業しない」と言われているのだが、理解していないようだ。

 放管数人掛かりで除染したが、それでも除染できない作業員が一人いた。2000cpmまでは落ちたのだが、そこからが落ちない。どうやってもだめなので、東電に連絡することになった。東電の判断で、その作業員は身体汚染したままで退域した。除染もうまくいかないし、入域時間が10時間※に近づいてきたためだろう。

 私が退域した時には、入域時間は9時間18分になっていた。その作業員の除染に時間がかかったせいだ。9時間30分でAPDが鳴動するので、ほとんど余裕はなかった。

 14時20分ごろ終業。

被ばく線量 γ線0.12mSv β線0.2mSv
現場での作業時間 1回目5:20~7:00 2回目8:50~11:10

※入域時間が10時間を超えると法令違反になってしまう。
労働基準法 第三十六条第六項第一号
労働基準法施行規則 第十八条

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