今日は、Jヴィレッジでa・b教育。12月4日にも受けていたので、これで2回目だ。
Jヴィレッジのセンター棟で午前7時20分ごろから始まる朝礼が終わると、教育が始まるまで待っていた。場所はセンター棟3階の教育を行なう会場の前だ。
そこには自販機があったので飲み物を買い、備え付けてあるソファーに座ってくつろいでいると、東電の作業着を着た男性が階段を上がってきた。その男性は、東電の福島復興本社代表の石崎芳行氏だった。彼は私に気が付くと「おはようございます」と挨拶をしてきたので、声を張って「おはようございます」と返した。自販機で飲み物を買い終え、戻る時に小声で「お疲れさま」と再び挨拶をしてきたので、先ほどより声を張って「お疲れ様です」と返した。
教育は午前9時から始まり、座った席から周りを見回すと、他に座っていた人は10人くらい。そのうち2人はスーツを着ていた。
教育は、a教育とb教育に分かれていて、a教育は午前9時から11時まで、b教育は午後0時30分から3時30分まで行なわれた。それぞれ20問のテストがあり、合格点はそれぞれ80点以上。渡されたテキストの表紙には
「原子力施設 特別教育テキスト 管理区域 入域前教育(a・b教育)」
と書かれていた。
このテキストを持ち帰ることが出来ないので残念だ。教育は1度受ければ、3年間はどの発電所でも有効だと講師が言っていた。
a教育では放射線、放射線が人体へ与える影響、放射線防護に関する基本的なことが、b教育では現場での作業方法、装備に関することが主な内容だった。テキストも講師の話すことも、事故が起きる前のことがほとんどで、事故後の1Fのことはオマケ程度。これで教育として十分なのか疑わしい。
テストは両方とも満点だった。
明日から1月5日まで休みだ。
4日の分も含めて、a教育とb教育の大まかな内容を箇条書きにしてみました。
『a教育』
・α線、β線、γ線などについて
・放射線や放射能などを光や電球に例えての説明
・ベクレルやシーベルトなどの説明
・原子力発電の燃料について
・放射線は、野菜の品種改良、じゃがいもの発芽防止に利用されている
・放射線は五感で感じることが出来ない
・確定的影響と確率的影響について
・現在、1Fは全体が管理区域になっている
・管理区域では、警報付きポケット線量計(以下、APD)と
ガラスバッジ(以下、GB)を着ける
・1年間で50mSvまで、5年間で100mSvまで放射線を浴びることが出来る
・基本的に内部被ばくは3か月ごとにホールボディカウンター(以下、WBC)で測る
・半年に1度は健康診断を受ける
・作業時間を短くしたり、放射線を出しているものから距離を取るなどの
対策をすれば、被ばくを減らすことが出来る
・予定外の作業をしてはいけない
『b教育』
・放射性物質で身体が汚染するので、床に座ったり、汚染物を抱えてはいけない
・水を扱うときはアノラックを着る
・アノラックを脱ぐ時は係の人に手伝ってもらう
・濡らしたウエスで汚染している物を拭けば、放射性物質の舞い上がりを
防ぐことができる
・APDのアラームが3回なったら、班長に報告するとよい
・怪我をしたら管理区域から退域する
・携行品モニターの使い方について
・全面マスクを脱ぐときは、1番外の手袋を脱いで汚染を防ぐ
・火災や水漏れは中操に連絡する(事故前の方法)
・サービス建屋で人の出入りを管理している(事故前の方法)
・解除する時にはWBCを受ける必要がある
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